No33いじめられっ子

何時どんな時に人は危機に陥るかわからない。
それが自然によって齎されたり或いは事故で齎されるかもしれない。
それなら私達には回避なんてできないだろう。
だけどその危機がヒトによるモノだったら?
私はこの身を守る為の努力をしはじめた。
自分の身ぐらい自分で守れる…けど他の誰かは?
私以外の誰かを私は守れるのだろうか…

突然だけど私のクラスは男女の仲がとても悪い。
正確には私達の学年はというべきだろうけど特に私のクラスは仲が悪い。
今の時代、思春期にでもなれば当たり前かもしれないけれどもいつの間にか完全な溝が生まれていた。
他のクラスの男子なら仲の良い人間がいたりする子もいるけどクラス内では一切の交流はなかった。
女子側から言わせれば別に避けている訳ではないのだ。
あちら側…男子の方から交流を避け始めていつの間にか話すだけで敵視されるぐらいに関係は悪化し暗黙のルールとしてこのクラス内での男女間の交流は断絶された。
そう、付き合うなんてもってのほか…なんだけどもこんな事を意地張ってやってるのは男子だけ。
まぁ、男子が何時までも子供で引き下がれない状態なだけな気もするけど…
そんなクラスの中で私こと新山一葉は同じクラスの今坂真琴と今年の夏から付き合い始めていた。
もちろんクラスにはバレないように内緒で…

「おはよう、カナちゃんにみなちー」
いつも通りの登校。
教室に入り友達に挨拶をして席に着く。
それと同時に彼女…隣の席の莉沙ちゃんが声をかけてくる。
「おはよう一葉。んで、彼氏の方はどう?どこまでいったの?」
週が明ければ一発目の言葉はいつも一緒。
(それはむしろ私の方が聞きたいよ…)
そんな私の気持ちはとりあえず置いといて答えておく。
「なんの進展もないよ。このクラスなんだし下手すると卒業までは…少なくても5年生の間は無理よ」
「そんなの気にしなければいいのに」
そんな無責任な言葉に私は別に怒る事もなく適当に流す。
「今はこれでいいの。一緒にいれるだけで幸せだから…」
そんな事を言いながら私は日曜日のデートの事を思い出し少し思い出し笑いをして教室を見回すと一人の姿に目を留める。
男の子らしい格好だけど腰まで届きそうな艶やかな長い髪。
柔らかな物腰と言葉遣い。
多分10人中9人ぐらいは女の子と間違えるだろう男の子。
今坂真琴その人であった。
このクラスでは会話なんてできない。
だけど今は同じ空間に居られるって事だけで幸せだ…

チャイムが鳴り一つ授業が終わる。
ソフトボールだった授業を終えてグラウンドを後にする私達。
私達の学校は高学年からは完全に体育は男女別になっている。
正直今のクラスの状態の事を考えるととてもありがたかった。
(まぁ、真琴くんの体育の勇姿が見れないのは残念だけどね)
とても運動が上手いとは思えない真琴くんの頑張っている姿がなんとなしだけど浮かんできた。
「ちょっと、いっちー顔にやけてるよ」
みなちーにそう注意されると私は平常心を取り戻そうと一度深呼吸をする。
私が真琴くんと付き合っている事を知っているのは莉沙ちゃんとみなちーとカナちゃんの親しい仲の3人だけ。
それこそ広まったら一大事な事なのでうっかりがないようにと3人には少しだけ協力してもらっているのだ。

私達は談笑しながら下駄箱に向かい上靴を履こうと靴と入れ替えた所で私の下駄箱から一通の封筒が落ちる。
「おや?例の人からの手紙かい?」
少し大人びたような声をさせながら私を覗き込むのはカナちゃん。
「それはどうだろう…別に今日会うつもりでもいるからその時でもいいはずだし…」
私は少し疑問に思いながら差出人の名前を探すも特に見当たらない。
「もしかしてラブレターかも。いっちー二股はだめだよ?振る方私にちょうだい」
なんて茶化すみなちーに一つチョップを与えておくと私は封筒を開け中に入っていた便箋を広げる。
それと同時に3人とも覗き込んできて内容を音読しはじめた。
「今日の放課後体育館裏で待ってます。一人で来てください」
少し丸めの字で書かれた一行の文。
差出人は案の定書かれていない。
「どうするの?一葉ちゃん今日会う予定があるんでしょ?」
その言葉に私は迷う事なく答える。
「一応ちょっと遅めの時間に落ち合うようにしてあるから放課後直後ぐらいなら大丈夫だよ。きっちり断っておく…言っておくけど皆覗いたりしてないでよ?」
「大丈夫だ。私が責任持ってこいつらを引き摺ってでも家に帰すからな。明日ちゃんと報告するように」
カナちゃんの頼もしい言葉に私は少し安堵しながら教室へと向かう。
もしかしたら真琴くんの緊急の用事なのかもしれない。
学校で話すなんて初めてに等しいから少し浮かれながら…

給食が終わり長い昼休みが始まる。
今日は週に2度の掃除のない昼休み。
まるまる一時間近く暇ができるこの時間私はいつもの3人と教室で談笑しているとなにやら荷物を持った男子数人と真琴くんが教室を出て行こうとしているのに気づく。
メンバーを見ればこのクラスの男女の仲を悪くした元凶とも言える人間達だらけ。
(大山に西田に浜坂…正直、真琴くんには釣るんで欲しくない人間だな…)
でもこの光景は特に不思議思うものではない。
掃除のない昼休みは真琴くんとあの悪ガキ共はいつも何かしらの荷物を持って教室から消えて行く。
(何処で何をしているかは知らないけど変な事になってなければいいな…)
そんな思いが顔にでも出ていたのだろうか、カナちゃんが私の視線の先の人間を呼び止めていた。
「おい、そこの男子。今坂を連れてくのはいいが変な事するなよ?そこらにいる女子よりかよっぽどかわいいといっても…」
そこまで言うとリーダー格である大山が突っかかる。
「別になにもしねぇよ。遊びにいくだけだしおめぇらには関係ないだろ…とっとと行くぞ」
そういいながら手に持っていた荷物で真琴くんの背中を小突きながら教室を出ようとした。
当の真琴くんの表情はどことなく強張っていた。
「ちょっと待ちなさ」
そこまで言いかけた時にカナちゃんが私に静止を掛ける。
「あんた達…本当に何かしてみなさい?私の耳に入った瞬間腕の一本ぐらい貰ってあげるから…」
カナちゃんはこの町にある神社で開かれている道場で格闘技の有段者でもある。
何の流派だとかそういうのは忘れてしまったけどそれこそ大人相手でも素人なら簡単に倒せてしまう実力の持ち主。
そんな相手に凄まれたら引き下がるしかない。
無論、大山達も例外ではなかった。
「チッ…だから何もしねぇよ!!黙ってろやデカチチ女とぺちゃぱい連合がッ!!」
そう言いながら今度こそ教室から出て行く。
「…デカチチって…やっぱり一度シバいといて…」
みなちーがカナちゃんに指示している。
ちなみにデカチチとか言われているけど結局の所二次性徴がクラスの中で少し早くに始まってBからCぐらいの大きさがあるぐらいで特にでかいなんて言える程ではないのだけど…
「ミナはいいよそれは立派な資本になれるんだから…だけどぺちゃぱい連合は許してたまるか…私が直々にぶっ殺すか」
莉沙ちゃんの物騒な言葉にカナちゃんが軽く叩く。
「莉沙がやったら本気で死人が出るだろう。お前は武術でもなんでもなく喧嘩…否、もはや殺しにかかってるじゃないか…それと一葉」
「はぇ?」
急に話題が振られて私は少し驚いた。
「最近何か武術でも習い始めたんだろうけどな…無茶はするなよ?私が居る時は私に頼れ。私の習っている武術は人を守る為にあるからな」
そう言いながら私の頭をくしゃりと撫でる。
「まぁ、その時はよろしく」
なんてちょっと無愛想な言葉で私はその言葉に返していた。

放課後。
皆との会話をそこそこで切り上げてあの手紙の指定場所へと向かう事にした。
この学校は防犯だとかそういうので全面塀で囲まれていて外から見られる事はなく校門と裏門ぐらいしか出入りどころか覗くことさえできない。
それで今回の体育館の裏というのは校舎からも離れていてブロック塀と体育館に挟まれた場所に当たる。
つまりその場所に意図として来ない限り他人から見られる事はない。
校舎だって屋上まで上がればなんとかその位置を捉える事はできるけどその屋上だって立ち入り禁止。
告白も果し合いも虐めもし放題。
更に今日は体育館で行われるクラブ活動は無く施錠確認が行われるまで先生も来ない。
私はその状況にここに来て始めて気づいていた。
(これが何か私に恨みがある人間が待っていたりしたら最悪よね…)
あれほど皆に釘刺して来ないようにと言ったのを少し後悔し始める。
(でも、告白される可能性だってある訳だし…待たせたら悪いよね…)
私は一つ覚悟して体育館の裏手へ回る。
そこには私が想像していた以上に嫌な光景が広がり始めていた。

「今日はどれぐらいヤりますかね」
私が裏手に回った直後に聞こえた台詞。
その声はクラスの悪ガキの浜坂。
見えた光景は西田に浜坂が真琴くんを囲んでいた。
その足元には昼休みに見たあの謎の荷物。
「まぁ、メインはこっちでは無さそうだし精々2、3発ぐらいじゃないか?」
少しゲスな笑い声を上げている2人だが真琴の表情は明らかに暗い。
「お前ら、ゲストが来ているのがわからねぇのか?」
突如私の裏から声がしたかと思うと直ぐに私の身体は何の道具も使わずに拘束された。
その声からして私を背後から拘束した人間は大山。
体格差はかなりあり私の頭が大山の胸元当たりに当たっているのがわかる。
無理に拘束を解こうとしても間接が悲鳴を上げる。
「無理に抜けようとしても腕が逝くだけだぜ?」
大山がそう言うと何がおかしいのか西田と浜坂が笑う。
正直心地よくない笑い声だ。
「おい、おめぇら折角今日はゲスト呼んだんだ…さっさと準備しろ」
そう大山が言うとゲスな笑みを浮かべながら傍にある荷物を西田が漁り始める。
「今日は見学者がいるんでちとノーマルなやつにするか…」
なんて言いながら物色する西田に私は思わず声をかける。
「一体何しようとしてるのよ」
その言葉を発した瞬間拘束されている腕が急に変な方向へ力を入れられる。
「くっ…」
思わず声が漏れる。
すると大山が顔を近づけ睨みつけるように私を見ながら声を発し始めた。
「てめぇが最近俺らの玩具を横取りしたみたいなんでな…おしおきついでに俺達がどんな風に遊んでやっているか見せてやろうと思ってな…」
「ちょっと待って!!一葉さんには手を出さないって約束じゃ!!」
真琴くんがそう叫ぶと浜坂が真琴くんのお腹に一つ蹴りを入れる。
「便器のお前に発言権を与えた覚えはないぜ?さっさといつも通りにしな」
その行動に言葉を挟もうとすると真琴くんはそのまま荷物を受け取り服を脱ぎ始めた…

目の前に広がる光景。
目を背けたくても大山がそれを許さない。
なぜ海に行ったときに着替え慣れているという事を言っていたのか良く分かった。
そして、この次に行われるだろう光景も想像できる。
「…着替え終わりました…」
そこに立っているのはミニスカートの制服…私達がこのままいけば入学するはずの晴陽中の女子の制服姿の真琴くん。
「何でもしますから…絶対に一葉さんには手を出さないでください…お願いします…」
半ば涙声で言う真琴くんに対して私は耳まで塞ぎたくなる。
それもやっぱり大山が許さない。
「それはお前次第だな…元よりお前は俺達の所有物だ。何でもするのは当たり前なんだよ!!」
大山が一つ咆哮する。
それと同時に私の腕を再びひねり上げる。
せめて真琴くんに不安を与えないように平静を装うにも顔は歪む。
なんとか真琴くんの方を見ると泣き顔になっていた。
それでも真琴くんは交渉しようとする。
「貴方達に黙って付き合ったりして僕が悪かった。でも、一葉さんは無関係だ!!一葉さんは僕の彼女だ!!僕の彼女には手を出すな!!」
その一言に私の心が震える。
「おい…西田、浜坂…たっぷり痛めつけておけ…今日の所はそいつには手を出すなよ?今日はこいつを使えばいいしな…俺はこいつの下準備しておく」
そう言うと二人は真琴くんに拳を浴びせ始める。
そんな状態でも真琴くんは私に対しては手を出すなと言い続ける。
時折やりかえそうと繰り出す拳は相手への隙を作るだけで痣を一つ増やすだけとなる。
その光景を目の当たりにしながら大山は私の身体を触り始める。
「あんた、女には興味ないんじゃないの?クラスではあんなに避けてるのに」
私は為すがままの状態で大山に尋ねる。
「ん?んな訳ねぇだろ。俺達は一応硬派で通ってるからな、女とつるむのは良くねぇ。クラスの連中率いてる分特にだ。だから俺達はこの玩具を使ってただけだ」
「へぇ〜…なら今はその誇りなのか意地なのかを汚す訳ね…」
私はその言葉を吐くと頭がクリアになった。
私は最近お姉ちゃんのバイト友達に護身術を習い始めた。
その時に言われていた事がフラッシュバックしはじめた。

「一葉ちゃん。私が教えるのは護身術なの。向山流は女性が一人でも自分の身を守る事だけに特化したものだから決して自分から攻めに行かない事…逃げる為の術ぐらいで覚えておいて?」
美波さんの学校の武道場で始めて稽古して貰っていた時の言葉。
それからは主に背後から襲われた時の拘束の解除法とかを習っていた。
前から来たら逃げろという一言だけで背後への方法ぐらいしか教えてくれなかった。
だけど今はそれに感謝する。
私はそのフラッシュバックが現在までに繋がると一つ深く息を吐く…

スパンッ!!
両腕の拘束を解き大山が怯んだ瞬間に地面に叩きつける。
美波さんの教えの中で一番威力の高いもので多分大男であろうと暫くは呼吸すら苦しいと思う。
その証拠に大山は苦しみもがきながら地面に転がっている。
私は透かさず声を上げる。
「私の彼氏に手を出すとかいい度胸してるね」
西田と浜坂がこっちを向き真琴くんへの危害の手を止める。
「おい、大山さんに何をした…」
明らかなリーダー格の大山が倒れて動揺している二人。
その中私は次に強そうな人間を選別しだす。
流石に3人中強い2人が倒れれば引くだろう。
ハッタリだろうがなんだろうが3人も倒すなんて私の体力的にも無理だ。
なら最速で終わらす。
「ごめんなさい…美波さん、約束破ります」
私はこの状況でも冷静さを装うとしている西田に向かって走り出す。
直ぐに西田は構えるがそれを確認すると私は西田の前で後ろを向く。
そう、私が美波さんに習ったのは後ろからの攻撃に対する防御と攻撃。
西田は完全に呆気に取られたのか攻撃は来ない。
振り向かず後ろの様子を確認すると案の定構えたままで止まっている。
私はこれを好機だと確信して相手の手を取ろうとした瞬間だった。
「一葉さん…危ないッ!!」
真琴くんは叫ぶとふらついた足取りで立ちあがり体当たりを加える…浜坂に。
その浜坂の手にはカッターナイフ。
(ッ!!罠だったのかッ!!)
それでも私は真琴くんのくれたチャンスを殺さないように西田の身体を倒れた浜坂に叩きつける。
(…なんとか片付いた…)

「ック…」
声も出せずに転がる3人。
でもとりあえず比較的軽めにした西田と浜坂がなんとか立ち上がり始める。
そんな二人に私は釘を刺しておく。
「次、私の彼氏に手を出してみなさい?私だけでなくて私達で貴方達を潰しましょう」
もちろんその私達というのはカナちゃん達を含めているというニュアンスを匂わせて。
「畜生…わかったよ、もう手は出さねぇよ…」
そう言いながらまだ転がっている大山を抱きかかえながら3人は去って行った。

「真琴くん…大丈夫?」
陽が少しずつ傾き始めた頃体育館の裏で私達2人は壁にもたれ掛りながら会話を始める。
真琴くんはセーラー服のまま着替えずにそのままでいる。
「まぁ、今日は殴られただけだし…一葉さんが無事で良かった」
心からの安堵の表情で言う真琴くん。
「殴られただけって…やっぱりそれ以上の事されてるの?」
思わず私は聴いてしまった。
「まぁ、咥えたり…挿入れられたり…」
あえて何をとは聞かない。
というか聞きたくない。
私は話題を変えようと考えていると真琴くんの方から話し始めてくれた。
「でも、一葉さんが僕の彼女になってくれてよかった…でもこんな事になってごめん…僕がもっと強ければ…」
そんな事を言う真琴くんに私は真琴くんの頭を撫でながら言う。
「大丈夫。今日の真琴くんは十分にかっこよかった。最後のは真琴くんがいなかったらどうなってた事か…それに…私の事彼女って言って守ろうとしてくれたし…」
少し照れながら私は言う。
「それに、何かあったら私は私自身で守って見せるし真琴くんもこれからは私が守って見せるようにがんばるから」
私は一人決心した所で真琴くんの言葉が入る。
「でも一応男である僕が守られるっていうのは…やっぱりもう少し体を鍛えるべきかな…」
私はムキムキになった真琴くんを想像して思わず噴出す。
「そうねぇ…でも腹筋が割れてたりする真琴くんは想像できないなぁ…なら、私の夢は叶えてよ」
「夢?僕が叶えれるなら何でもするよ」
私はその言葉を聞いて少し意地悪な笑顔で言ってみせる。
「私、結婚式でお姫様抱っこされるのが夢なの。ウェディングドレス着てタキシード着た旦那様にね…だから私を抱っこできるぐらいには筋肉付けておいてよ?」
そんな私の夢に笑わずに真剣に受け止めてくれる真琴くん。
「わかった。その夢…絶対に叶えて見せるから」

何時どんな時に人は危機に陥るかわからない。
それが自然によって齎されたり或いは事故で齎されるかもしれない。
それなら私達には回避なんてできないだろう。
だけどその危機がヒトによるモノだったら?
私はこの身を守る為の努力をしはじめた。
自分の身ぐらい自分で守れる…けど他の誰かは?
私以外の誰かを私は守れるのだろうか…
私は、今はせめて彼だけは守ろうと決意した。
絶対に彼を傷つけさせないことを…決意した。



余談なのだがこの件以降このクラスの男女の仲は急速に縮まっていった。
リーダー格の大山の没落と一番のターゲットであった真琴くんが大山達との決別を教室で宣言し率先して女子…私達との交流を行った事で今までのバランスが崩れて今では男女交えての会話が珍しくなくなっていったのだった。
これが多分このクラスをよい方向へ舵取りした瞬間でこのクラス一番のいじめられっ子がいじめられる事を卒業した瞬間なんだと思う。
そして、これからが多分やっと…私と真琴くんの物語のスタートなのだと思う。


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